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公示地価:住宅地、商業地ともに3年ぶり下落


 国土交通省が23日発表した1月1日時点の公示地価は、全国平均で住宅地が前年比3.2%下落、商業地が4.7%下落と、ともに3年ぶりに下落した。過去と比較可能な住宅地・商業地の2万4157地点のうち上昇はわずか21地点と、調査を始めた70年以降で最低を記録、逆に下落は2万3435地点と97%を占めた。金融危機による景気悪化と海外などからの投機資金の流出で不動産の買い控えが広がり、全国の地価がほぼ下落一色となった。

 米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題などで、地価は08年前半から下落傾向になり、年後半の世界的な金融危機と景気後退で土地需要がさらにしぼみ、値下がりが加速した。マンション市場の低迷と、内外の投資家や金融機関による不動産投融資の減少も響いた。

 3大都市圏の平均は住宅地が3.5%下落、商業地が5.4%下落で、住宅地は3年ぶり、商業地が4年ぶりに下落に転じた。東京圏は前年まで上昇率が高かった反動で大きく下落し、自動車などの製造業が不振になった名古屋圏も商業地が急落した。地方圏は17年連続の下落で、下落幅が5年ぶりに拡大した。

 都道府県別では、前年は住宅地で11都府県、商業地で14都道府県が上昇したが、今年は全都道府県で住宅地、商業地がともに下落。しかも、連続して下落した県のほとんどで下落幅が拡大した。住宅地で下落率が大きいのは東京(6.5%)、福井(5.5%)など、商業地では秋田(8.2%)、宮城(8.1%)、東京(7.5%)などだった。

 下落幅が全国最大の地点は、住宅地が東京都渋谷区大山町(18.3%)、商業地は名古屋市中区栄4(28.4%)。住宅地の下落上位は渋谷、港区など東京都心が占め、商業地は下落10位までのうち9地点が名古屋市だった。

 上昇地点はすべて地方圏で、駅前区画整理などの事業が進行中の場所だった。

 全国最高価格は、住宅地が13年連続で東京都千代田区五番町12の6で、1平方メートル当たり327万円。商業地は3年連続で中央区銀座4の5の6(山野楽器銀座本店)の同3820万円だった。

全国の地価の推移
全国の地価の推移※1974年の地価公示を100として指数化
千葉県内公示地価 「ミニバブル」が崩壊 市川、浦安の県内都市部
千葉市中心街マンション需要反落

 二〇〇九年の県内公示地価では、住宅地、商業地ともに地価下落率の大きな地点が市川、浦安両市に集中した。東京への接近性や交通利便性の良さを背景に、いずれも昨年まで地価が急上昇していた地点だ。さらに商業地では、昨年までマンション需要が急騰していた千葉市中心街でも急落した地点が目立つ。専門家は県内都市部で進んだ「ミニバブル」の崩壊を指摘する。

 住宅地の地価下落率ワーストテンをみると、九地点が市川、浦安両市に集中。九地点の地価は一平方メートル当たり十四万二千円〜三十五万一千円で、前年比8・8−9・9%下落した。

 下落率一位は「市川市宮久保五ノ五ノ二」(9・9%下落)。JR総武線本八幡駅まで二・七キロの「バス圏」の土地だ。ほかにも同駅周辺のバス圏では「宮久保一ノ一九ノ一四」(9・5%下落)が三位に、「東菅野四ノ一五ノ六」(8・9%下落)が八位に入っている。

 一方、下落率二位の「市川市大野町三ノ二〇五ノ一」(9・6%下落)はJR武蔵野線市川大野駅から四百メートルと近い「徒歩圏」。大野町の別の地点は七位にも入った。「総武線沿線と異なり、武蔵野線沿線は徒歩圏でも下落が激しかった」と県用地課は指摘する。
商業地の下落率ワーストテンをみると、地価は一平方メートル当たり三十二万−二百十万円、前年比8・6−12・5%下落と、住宅地と同様落ち込みが激しい。

 下落率一位の「千葉市中央区富士見二ノ二ノ二」(12・5%下落)をはじめ、千葉市中心街の四地点が上位を占めた。いずれもマンション需要の急騰で昨年18・0−21・1%の高い上昇率を誇っていた地点。だが、不動産市況の悪化で需要が一気に冷え込んだ。

 JR総武線本八幡駅に近い「市川市八幡二ノ三ノ八」(五位、9・5%下落)、同線市川駅に近い「市川市市川一ノ九ノ二」(六位、9・1%下落)など、市川市内も四地点がワーストテン入りと目立つ。

一方、地価が変わらなかった地点もあった。住宅地では唯一「成田市玉造七ノ一〇ノ一二」が前年と同価格。二〇一〇年に開通する成田新高速鉄道の「成田ニュータウン北駅(仮称)」の徒歩圏であることから人気を維持している。

地価公示鑑定評価員の高橋繁代表幹事は「県内都市部では近年マンション価格が急騰していたが、そこに不況が直撃し、“泡”が弾けてしまった」と指摘。ただ、新年度から住宅ローン控除が大幅拡充されることなどを踏まえ、「経済情勢次第だが、どこかで底を打つ期待はある」と話している。


茂原市・長生郡の地価へ

2009-03-24.TUE

毎日新聞・千葉日報より

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