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2011年路線価:不動産市場、震災後の取引激減 下落幅は縮小

 

 国税庁が1日発表した11年分の路線価(1月1日現在)は平均で前年比3・1%下落となり、下落幅が10年分(同4・4%下落)より縮小、地価の復調傾向を示した。しかし、3月11日の東日本大震災以降、不動産市場の環境は一変。被災地だけでなく東京圏でも取引が激減、地価復調の動きが断ち切られた形。先行きも電力不足などによる経済への悪影響が懸念されており、商業地を中心に下落傾向が再び強まる可能性が指摘されている。

 震災後の取引減少は、東京都心部で顕著だ。マーケティング会社「リーシング・マネジメント・コンサルティング」(東京)が東京23区の賃貸不動産を主に扱う仲介店290店を対象に5〜6月に行ったアンケートでは、震災後、本来繁忙期の3月の客足が「例年に比べて減少した」との回答が87%にのぼった。

 特に、浜松町などを営業地域とする港区沿岸部は4〜5月も「減少した」が60%と高止まりしたままで、取引低迷に歯止めがかかっていない。近年、高層マンションが林立する人気エリアだったが、震災後に液状化問題への不安が広がったことや、停電時のエレベーター停止問題が逆風となった。

 取引低迷は、大きな地価下落圧力となっている。日本不動産研究所が半年に1回、全国約2000地点を対象に調査する「市街地価格指数」によると、関東地方は前回調査(昨年9月末)までは3回連続で宅地・商業地を含む全用途平均で下落率が縮小していた。しかし、直近(今年3月末)の調査では下落率が1・4%と横ばいとなり、地価復調傾向がストップした。同研究所の高岡英生鑑定役は「震災がなければ価格が上昇に転じてもおかしくない地点もあった。下落率縮小の流れが、震災でいったん途切れた」と分析する。

 一方、市場の先行きにも震災と福島第1原発事故が暗い影を落とす。ニッセイ基礎研究所が4月、不動産分野の実務家ら1051人に行ったアンケートによると、不動産市場で重視するリスクについて「電力不足・停電」が37・5%、「原発・放射能汚染」が28・4%にのぼった。また、日本不動産研究所は東京や大阪など6大都市について、最高価格地と商業地で半年後、地価の下落率が拡大すると予測する。みずほ証券の石沢卓志チーフ不動産アナリストは「震災から日本経済が立ち直るカギは電力供給の安定と物流拠点の整備。対応が遅れれば製造拠点の海外流出などで地価の長期下落を招きかねない」と指摘する。

毎日新聞より

3年連続ダウン マイナス1.9%、幅は縮小  

千葉県内路線価

 国税庁と東京国税局は1日、2011年分の相続税、贈与税の算定基準となる路線価を公表した。県内約2万地点の路線価の平均増減率は1・9%マイナスで3年連続のダウン。下落幅は前年(4・3%減)より縮小した。県内14税務署別の最高路線価はアップはなく、千葉西など4税務署が横ばい、ほかの10税務署は下がった。平均路線価は、相続税の申告に直接必要ないなどとして今年から公表を取りやめた。

 路線価の平均増減率は全都道府県がマイナスで、全国平均は3・1%減。千葉は、愛知(0・8%減)、神奈川と沖縄(1・4%減)、静岡(1・6%減)に次いで下落幅が小さかった。

 千葉県内最高路線価は千葉市中央区富士見2「千葉駅側通り」で1平方メートル当たり127万円。1988年以来24年連続トップだったものの、3年連続の下落でピーク(92年、908万円)の7分の1以下まで低下し、85年と同水準となった。

 税務署別最高路線価で最も下落幅が大きかったのも同「千葉駅側通り」で5・9%減。横ばいの千葉西、船橋、木更津、成田の4署以外は全てダウンした。



千葉日報より
2011-07-02.SAT

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